ヨンロク・パジェロの話。さすが平成9年車だけあって、継続車検は滞りなく終了。ブレーキパッドと全オイルを交換したくらいでした。
同時に、ハンドルがやたらと左に取られ、センターも狂っているという症状も診てもらいました。我が社にはウン千万円もするアライメントテスターがありまして、それを活用しない手はないのです。
リジッド車に乗っていると、キャンバーやらキャスターがコンマ何度狂っているなんて乗用車系の話題を耳にしても「で、どうしたの?」としか思いませんでしたが、デリカに乗り始めたあたりから気になっていた整備メニューでした。
診てもらった結果は、ひどく狂ってはいないけれど、でも狂っているとのことでしっかり調整。しかし乗ってみると5割方改善されましたが完治とも言いがたく、ならばタイヤも悪いんじゃないかという結論に。
履いていたタイヤはAT系で、やや偏磨耗が進み、劣化した4分山。
見た目にはまだまだイケそうなのですが。
そこで、倉庫に転がっていたブラV+7.50R16のG90という、平成クロカン的な野蛮セットを装着。実はこのセット、パジェロの前々オーナーが里親探し成約の後に外して、当ガレージに残していったもの (多分くれたんじゃないと思う)。2年ぶりに車とホイールセットが元の鞘に収まったのでした。
サファリやナナマルならまだしも、パジェロにこのお靴は意外というか重荷というか……
しかしJ-TOPや濁緑官庁パジェロの18インチ車を考えると、あながち「駆動系に負担が」とも言い切れないのです。
走ってみると、バッチリ真っ直ぐ走りました。加速も悪くない。4D56では厳しいでしょうが、4M40なら余裕。むしろ、ターボが効いて勝手にガーっと吹け上がるのを抑制してくれる、程よい重さに感じます。燃費次第では、このお靴を常用しても良いかと考え始めました(前々オーナー殿、ご相談)。
ところで、このパジェロで誤算だったのは、噴射ポンプが電子制御だったこと。後期4M40でも、KC-規制の貨物車には機械式ポンプが残されたと思い込んでいたら、そうではなかったようです。おかげで140PSものクソ力が発揮されるわけですから結果オーライ、壊れないことを祈りましょう。古い列型のガバナダイヤフラムやキャブレターよりよほど安心のはず、気分的に信用しきれないだけです。でもポンプに刺さる何本ものカプラーが不気味でしょうがない……
EGRをカットしようと思いましたが、ネット上の情報を色々見ると不具合も出るようです。排気温が高くなるからタービンが……ということのようですが、そんなヤワなモノなんでしょうかねぇ。この車はどこもイジラないでそのまんま乗りましょう。
くだらない装備として、リアゲート内側に工具収納スペースがあります。カタログにも「ツールボックス」として自慢げに紹介されていますが、中身は安物のプライヤー、使いようのない両口スパナ、精度の低い差し替えドライバー、ニップル球のチャチな懐中電灯、力の入れにくい分割ホイールナットレンチ。
収納方法は良いとしても、四駆バブル時代に設計されたモデルなんですから、KTCかTONEでも入れてくれれば評価は違っていたでしょうに。で、実際KTCに入れ替えようと思ったら、長さや太さが微妙に違うだけで入らないときたもんだ。
そのかわり、リアシートの足元に具合の良いモノ入れがあります。本来はジャッキ用ですが、いろいろ入りそうです。
ひとまず、その辺の廃車から抜き取った工具袋に、手持ちの余り工具を入れてしまっておきました。ロープやハンマー・バール類までは収納できそうです。