動かないので引き取って欲しいとのご依頼を受け、カマド本社部門に入庫した物件。
しかし軽トラ四駆と言うだけで僅かながら輸出用に値がつきますので(ただしスズキ限定らしい)、廃車ではなく「生きグルマ」としての引き取り契約書にしてもらいました。このあたりが、平成17年に自動車リサイクル法ができてから、厳密になった部分です。廃車として引き取った車を、安易に転売するのはご法度となったのですよ。
で、先ほど当ガレージに搬入。エンジンは掛からないし、なんだかアチコチ固着しているというので、右から左と思いましたが、車齢二十四にして実走3万キロ台。腐食も少なく、ただ輸出業者に引き渡すのももったいなくなってきました。
なにより、キュリアスVol.7誌上において、石川氏が和製アグリジープとして高い評価を与えちゃったもんですから、それをみすみす処分するのはうしろめたい。より高く売ろうという魂胆もあります、車屋ですから。そこでバッテリーを充電したり、腹の下を覗き込んだり、いろいろした訳です。
で、なんとかセルが回った・・・と思ったらいきなり目いっぱい吹け上がって慌てたのでした。どうやらスロットルが全開位置のまま固着している様子。
5-56を染み込ませたり引っぱたいたりしてなんとかアイドル回転を維持できるようになりましたが、右足を踏み込むとまた全開位置から戻ってこない。相当動きが渋くなっているようで、一晩浸透期間を置きましょう。それで駄目なら買った人がキャブの分解整備を楽しんでください。手を入れる価値はある車です。
ちなみに4WD機構はローレンジ付きトランスファではなく、5速+ELのタイプ。2WD=4WD切り替えはレバー式です。記録簿・取説完備、しっかり掃除して磨けばたぶん美車、アオリ板下部には腐食ありますが、荷台の傷みも僅少。非冷房でタイヤは山があります。ご希望の方はメールください。
ホント最近億劫なんです、こんな軽整備すら。自分の車もまるで人任せ・・・ いや、車検なんですがね。
せめてJ38だけはこまめにボンネットに手を突っ込むようにしたいもの。
今どきの車はクラッチミートの位置が調整できないのか・・・!?