本社部門からおさがり的に入庫したJA22Wです。おさがりと言ってもさほどの粗悪車ではなく、まだまだイケソウな物件なのですが、個人的にJA22Wという車種には信用ならないところがありまして、しばらく乗り回して、ついでにキュリアス誌でも軽く触れてみようかとも考えていますが、その辺をまとめられるのはもう少し先のことでしょう。
なにゆえJA22Wが信用ならないかと申しますれば、当ガレージが解体業を中心に活動していた頃、やたらとポンコツ車として引き取ることの多かったのが、他でもないこのJA22Wなのでした。
こんな高年式車が次々と廃車になる理由は、主に「良路での横転事故」「エンジンブロー」この2点に集約されます。
横転事故は、高足蟹的にクロカン改造したアンちゃんがかっ飛ばしてひっくり返るのではなく、善良なユーザーがその辺の峠路で転がして廃車にする例が複数ありました。
乗ってみれば分かるのですが、たしかにこのやっつけコイル化シャーシーは独特なハンドリングを示し、クイックでもないのに急に切り込みすぎたり、高めの速度で路面のうねりに翻弄されてトッチラかったりすることがあります。JA11までのイタバネ車の方が安定していて、ちょっとでも車高を上げたら、キャスター角の減少なのか根本的なアーム類の角度のためなのか、悪いクセが増すように思います。
なんだか、昔々の4x4MAGに掲載されたランドクルーザーワゴン「バンデラのつまづき」を彷彿とさせますね (知っている方も、もはや少ないかも)。
エンジンブローは若いエンジンにはよくあるトラブルですが、やはり初期のK6Aでインタークーラーターボで無理やり力を出しているということで、オイル管理次第で6万キロとか7万キロでぶっ飛んでしまう例がありました・・・あの時はボディパーツを切り売りしてよく儲かったなぁ。
今ではカマド社のジムニー部門では、JA22Wの過走行車は、売ったあとが怖いので扱わないのだとか。
改良されつくした現行のK6Aとは似て非なる脆弱な心臓と、私は思っています・・・ この辺もLJ71Gと似ていますね。
とか言いながら、昔から気になるこの時代のジムニー。理由はとてもミーハーなものでして、インパネがカッコいいとか、丸型ウインカーでかわいいとか、カウル部分がJ30系みたいだとか、ナンダヨってな理由です。
そんなことは良いのですが、とにかく色々な不安が(特に心臓部)付きまとうJA22W、数日ほど荒っぽく乗ってみることにしました。
標高400mから900mまで、シャコタンミニバンをテールツーノーズ(死語?)で追い掛け回します(コケるからやめよう)。
回りっぷりはF6Aより軽快で速くて、しかし薄味で淡白。トルクはスカスカで、飛ばすなら4速-5速の出番があまりない、本当の高回転型なんですね。
アルミのエンジンがチンチンに熱くなったところで水温計の針は真ん中か・・・う~ん。
これ以上、針が上がることはないのですが、「逝きかけ」かもしれません。そしてダラダラ走っても、ずっとこんな水温です。まあ、メーターがてんぷらの可能性もありますがね。
これ、このデザイン好きなんですよねぇ。ひたすら安っぽかったJA71/11、ワゴンRと同じじゃねえかのJB23と違って、ヨンクっぽい。SJ30-2型以来の嫌いではないインパネです。
ちょっと演出過剰ですが(ラシーン+ラパン+ディフェンダー)÷3といった雰囲気も。
ヨクワカラナイモノ(純正)
もう少し撮影を兼ねて乗ってみますが、そのうちエンジンが逝くかもしれないし逝かないかもしれない、損をしない博打としての価格設定で参りましょうかね。22だから○○万とか?ちと高いでしょうか・・・?
さて、660ccの物件の記事を書いたところで、再び12Lとか9.2Lの乗合自動車の解説制作に戻ります。またしばしお休みいたします。