溜め込んだ廃車やら不良在庫車やらをまとめて抹消登録するということで、片っ端からナンバーを外しています。
輸出される物件もありますが、スクラップとして解体業者に引き渡す個体も多く、長年走った自動車の魂を抜く作業でもあります。
車の送り人・・・といったら大げさでしょうか。本当は洗車して掃除してお神酒でも掛け、お経や念仏、あるいは聖書の一節などブツブツ唱えながら積載車というお迎えを待ちたいところですが、自分の車じゃないから、まあいいか。
ナンバーを外しながら「コイツはオーナーに大切にされてきたんだろうか?」などと車の過去に思いを馳せます。
でも実際、本当にきれいにして送り出してくるオーナーさんもいれば、車内ゴミだらけで手入れもおろそかでガタガタ状態の廃車もあります。
固着したナベ頭のネジや盗難防止の特殊ネジは “ネジザウルス” でグイグイと回します。この道具は封印を壊すのにも大変有効で、そんじょそこらのプライヤー類とはワケが違いますな。
どうも私の場合NOX/PM法や例の条例に激憤し、嘆き悲しみ、夜も眠れないほど悩んだ(大げさでした)トラウマのせいで、ガソリン車でいいものがあると仕入れてしまいます。そして売れ残ります。時代が変わろうとも四輪駆動車の売れ筋はディーゼルなのです、やっぱり。
なぜかナンバー外しの難を逃れ、お十時の試運転に供された、一見なんの変哲もないワゴンR-MC21Sの初期型。
走行5.9万kmで車検は月末まで、内外装もまずまず・・・というっくらいなら目をつぶってスクラップですが、実は少数が販売されたCVT仕様なのですよ。初期の一部のグレードにだけ、ATとCVTという選択肢があったのは知っていましたが、入庫したのは初めて。この違いをセールス現場ではどのように説明していたんだろうか?
諸般の事情でCVTにハマッている私としては、どなたか乗ってくださる方を、少しの期間だけ待ってみようと思います。価格は消費税R券込み5万円、車体に生えた苔までもそのままの現状ノークレームですが、悪くない足車と思います。
それにしても富士重工のECVTとは、ずいぶんと乗り味が違うじゃあないか。ジヤトコかな?今の新型では副変速機の付いたCVTらしいですね。