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Channel: 続・御殿場ボロヨン画報
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ADバンVHNY11の雪上性能~ビスカスの限界・その他諸々

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 予想通りの能力。富士山麓地方も見事な降雪、懸案だった「ビスカス四駆はどんなもんじゃい?」に一定の結論を得られました。

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そんなことは乗用車系・SUV系に詳しい人ならとっくにご存知かもしれないのですが、セレクティブ式や、任意ロック可能な機械式差動装置を持つ骨太系フルタイム式しか知らない我々四駆乗りにとって未知の領域。「あいまいな駆動力伝達」が信用できないのであります。前後デフ間が一本棒にできないなんて。

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ペラとデフの間のふくらみに
ビスカスカップリングがある。
ここに温度計つけたら面白そう。



 「机上の空論」もとい「フォーク上の空転」は過去に行いました。

 その時は、思いのほか駆動力が伝わらない印象。アクセル一定、四輪空中浮揚状態でサイドブレーキで後輪を拘束しても、タイヤ回転数が半分も落ちない。こうなると直結の走破性とは程遠いのです。
 おかげで普段の乗り味は、前から引っ張られるだけのFF車そのもの。砂利道で乱暴にクラッチ繋いで全開発進~加速しても、前輪がスピンし続けるだけ。もちろん車庫入れなどでタイトコーナーブレーキング現象の片鱗すら感じないことはデイリーカーとしてよろしい。
 この辺は以前、仕事でさんざん乗ったスズキ軽自動車のビスカスもどきや、フォレスターやトヨタのなんとかワゴンのビスカス式とは異なる感じです。それらは舵角が増すほどに前進に対する抵抗を感じましたから、常時ロック寄りで、かろうじて前後輪の回転差を逃す設定だったのでしょう。

 ADバンの場合はスッカスカで、日常走行ではリヤドライブの存在を忘れてしまう。うちのビスカスがヘタっているのかと思いきや、試しに乗った同年代のウィングロード4WDも同じ。ハンドル切って後退する時にチャタリング音のようなものが耳につくのも同じ。


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 とはいえ、実際の雪道ではFF車と比べ物にならないほど走れるのも事実。少ない駆動力しか後輪に伝達されなくても、ただの前っ掻き車とはわけが違うのです。年に数回、帰宅不能になる可能性を孕んだ山岳路通勤にはなくてはならない四輪駆動。

 感覚的にはセレクティブ式、あるいはロック寄りに設定されたビスカス式に対して半分の走破性でしょう。意図的に前輪を空転させながら走って感じたのは、後輪への駆動力伝達は6割にも満たないかな?ということです。
 運転席での気分をたとえるなら、FF車で坂道で滑ってもがいていたら、周りのおっちゃんが3人くらいで押してくれて、空転しながらも次第にふわぁ~と発進、あとは問題なく前進を続ける、そんな印象です。
 FF車でも僅かな力で補助されるだけで窮地を脱することができる……ユルい設定のビスカス式とは、そんな能力・価値なのかなと。

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 この場面ですよ。結構な坂で、わざと一時停止。すると、いくら踏んでも前輪が空転するばかりで再発進不能に。諦めずにギュイーンと吹かしていると、十数秒後にジワジワ進み始めます。カップリング内のシリコンオイルは過熱しているはずですが完全ロック(ハンプ状態)にはならず。
 見た目には、前輪=派手に空転、後輪=グリップ走行という挙動で登頂しました。やっぱり次はセレクティブかな。

 以上、電脳トルク配分全盛の今にあって、役に立たないビスカス情報でした。


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出勤途上で見たHZJ71V。観賞用猛獣誘導のほか、近所の道でスタック車を救出している姿を見たことがあります。日本国内でナナマルが本領発揮する数少ない用途。

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坂で動けなくなったバキュームカー。スタッドレス装着でも空荷ではダメ。
青いトラックはマヌケにも夏タイヤで登ってきて、散々もがいて対向車線をヨロヨロと後退。まったくもう、両車線ふさがれたら大迷惑。少し先でも不動トラックが路線バスや通勤車の通行を妨げていました。


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威勢の良いハスラー。ADバンだと雪道はトロいと思われるのでしょうか。ゆっくり走っているのは事実ですが、この先も下り坂です。こんなんじゃ事故が減らないわけだ。他人を巻き込まぬよう。

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白い結晶はデイリーカーの証。惜しげなさも性能のひとつです。



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こういう時期に頼りになるはずのセレクティブ式のこいつは、すっかり薪専用車と化して、月間走行距離が300km以下に落ちています。本当に予備車状態。
暖かくなるまで薪保管庫状態なんだろうな。その後はどうなるか?

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乾いた堅木満載でざっと0.4tトン。定積載でケツが下がります。
キャブレター換装後の4G53は、EGRもダッシュポッドも生かしたままなのにブリブリ加速、コントロールしやすく、燃費も悪くなさそうなのが謎。



関係ない話。

「古本屋に売る」は悪なのか 古本文化を愛する人からは反発も」

 ウチのようなマイナーな雑誌的な本でも、一生懸命書いて、編集して、なんの見返りもないなら、ありがたくないのが正直なところ。それは「読者さん」であったとしても「お客さん」ではないのです。現金な話ですが。
 翻って中古車の場合。古い車を買ってきて「ユーザーだ」と言っても、開発・製造・ディーラーには利益なし。それでも部品供給したり修理を引き受けてくれると考えると、中古車屋兼業出版屋としては強くは言えないか。
 そして絶版号はゴミに捨てず、1冊でも多く世に残って欲しいと思うのだから勝手なもんです。メーカーの開発者も、かつて力を入れて図面を引いた車種が中古市場で珍重されていたら、それが給料に反映されなくても嬉しいはずです。
 少なくとも、絶版でない号まで定価より高く並べる悪徳古本屋にはご注意ください。

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